2022年には300億円近くの市場規模が予想される、近年注目の広告配信フォーマット「動画リワード広告」。ゲームアプリでの導入が比較的多いフォーマットですが、今回は非ゲームアプリだからこそ出来る動画リワードの活用事例について、人気アンケートアプリ「Powl」を運営する株式会社TesTee(以下、テスティー)様にお話をお伺いしました!
お話を伺ったのは・・・
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初めに御社の事業内容について教えてください
弊社は「人の時間価値を高める」というミッションを掲げ、アンケートアプリ「Powl」を運営するメディア事業と、登録会員のデータを用いて、企業のマーケティング支援を行うソリューション事業の2軸を主軸としております。
中でもメディア事業の収益軸としては主に、パネルサプライアンケート集計が足りない調査会社様にアンケート回答ユーザーを貸し付ける事業、ミステリーショッパー一般消費者を装って店舗を利用し、接客態度や店内環境を評価するという覆面調査の事、広告のマネタイズが中心になっています。広告マネタイズに関してはアプリ内のチャット型アフィリエイト広告(チャットbotを用いたチャット型のアンケート広告)、静止画広告(バナー/レクタングル/ネイティブ広告)、動画リワード広告が主体になります。
Powl開発のきっかけを教えてください
ネットリサーチ市場における課題として、若年層の回答率が少ないという課題があります。スマートフォンユーザーが増えてきている中、Web上のアンケート機能は、ラジオボタン等を用いたPC特化のUIが大半で、スマートフォンで見た際に、操作しにくく、回答がしづらいという実情がありました。こちらの課題に目を付けた我々は、スマートフォンに特化した、若年層が使いやすく操作性も高いUI/UXを、そして回答障壁を下げるためのチャット型アンケートを配信することで、若年層が使いやすいアンケートアプリを開発しました。
2016年からサービス開始したPowlですが、現在、アプリモニター数は170万人を突破しました(*2019年3月末時点)。 若年層が全体の85%を占めており、学生の方が比較的多くなっております。
動画リワード広告を導入するに至ったきっかけについて教えてください
メディアにおいて、 ユーザビリティだけを考えるのであれば、広告を入れない事が理想だと思います。とはいえ、慈善事業ではないので売上を作らなければなりません。バナーなどの広告枠の導入とアプリ自体のユーザビリティのバランスを取る事は難しく、広告枠を確保するためには、アプリの面をどこか犠牲にしなければならず、UI/UXを阻害してしまうかもしれないというジレンマがありました。一方動画リワードは、アプリ内で使えるポイントの獲得など、ユーザー様が能動的に動画視聴を選択することで、何かしらの報酬を得る事が出来るという特徴があり、必ずしも邪魔な広告ではありません。また導入に際し、動画を再生する視聴開始ボタンスペースさえ確保すればよく、広告領域を取らずに済みます。弊社の調査結果(2019年1月9日、ミレニアル世代女性の動画視聴に関する調査)では、若年層の動画視聴における使用デバイスで、スマートフォンが第1位となっており、Powlのユーザー様は若年層が多く、動画を見る事に抵抗もないので親和性が高いという事もあり、導入を決めました。
動画リワード導入によりどんな効果がありましたか?
まず何といっても収益面の向上です。Powlの全広告の内、動画リワード広告が全体の25%を占めています。2~3年前に他社の動画リワードを導入した際は、CPMが600~800円位でしたのでfluct動画リワード導入時も、同等のCPMを想定しておりました。しかし、実際にレポートを確認したら、いい意味で裏切られましたね(笑)。現在、好調時はCPM2,000円位なので、想定以上の収益を得る事が出来、かなり満足しています。
また動画リワード広告により、ユーザー様がポイントをご獲得いただく事で、リテンションに繋がっている事も大きな効果になったかと思います。リテンションレートやLTVの計測としては1,3,7,30日で見ており、導入してまだ日が浅いので具体的な数値はまだ出ておりませんが、実際にユーザー様からのお問合せで、「動画もすぐに再生されるし、ポイントもゲット出来てモチベーションに繋がります。」「興味のある内容の動画だったので、面白いアプリに出会えることができました!」といった、ポジティブな意見が多いですね。動画を見るだけでポイント付与がされるのは、ユーザー様にとっても、モチベーションになりますし、リテンションについては、ユーザー様からいただいているポジティブなフィードバックから、今後も改善される可能性は非常に高いと思います。
今後の展望についてお聞かせください
動画リワードについては主に2つです。1つ目はインプレッション数の向上です。当たり前の話ではありますが、アプリの広告収益を向上するためにはインプレッションとCPMの向上が必要です。CPMについては、fluct様などSSP事業者様にお願いするところですが、インプレッションに関しては実際に動画リワードを視聴してくれるユニークユーザー数をいかに増やせるかが目先の課題かなと思っています。アプリ内キャンペーンによる施策やUIの改善などが挙げられるかと思いますね。
2つ目は動画リワード広告枠を増やすことです。今のPowlの仕様はアンケート回答後画面のみ動画視聴可能になっていますが、その他にも広告導線を増やしても良いかと考えております。省スペースで導入できる動画リワード枠は増枠を検討しやすいと思っています。
非ゲームアプリディベロッパー様に一言お願いします
実際に動画リワードを導入して、非ゲームアプリこそ動画リワードを導入するべきではないかと感じております。どうしてもマンガアプリやゲームアプリ等の分かりやすいインセンティブ(ex.ポイント付与、ボーナスチケット等)が無いと、動画リワードを導入できないと思われがちですが、例えば動画視聴したユーザーに「抽選券」をプレゼントし、一部の当選者にインセンティブを付与する設計であれば、ユーザーに還元する原価が明確なので、予算のコントロールもしやすいと思います。非ゲームアプリでないと囲えないユーザーもいると思いますし、そこに対して出稿したい広告主も一定ニーズあるかと思います。導入工数は多少かかりますが、総じて動画リワードを導入するメリットは大きいと考えています。
最後に一言お願いします!
「人の時間価値を最大化する」「モバイル×マーケティング」を軸に、今後もテスティーは邁進していきます!新しいオフィスで一緒に働きたいサーバサイドエンジニア、モバイルマーケターの方も募集しておりますので、ご興味あればぜひお問い合わせください!
“非ゲームアプリも動画リワードで収益化!アンケートアプリ「Powl」が語る、動画リワード導入メリットとは?【fluct動画リワード活用シリーズvol.1】” への0件のフィードバック